アンジェス、IRを受けて株価が急落する。
ついに待ちに待ったIRが8時30分にアンジェスから出た。
しかし、取引開始の9時になると株価が急落した。
私にはその理由がわからなかった。
そのIRとは下記の通りだ(資料1参照)。
全文を載せる。
改めてじっくりと文書を読み込むと
株価が急落しても仕方がない事柄が記載されていることに気付いた。
①第1/2相臨床試験についての結果は明らかになっていないこと。
②第 2/3 相臨床試験開始に必要な治験審査委員会の承認がまだもらえていないこと(これは時間の問題だろうが)。
③従来第3相と呼んでいた臨床試験(被験者500名)が第 2/3 相臨床試験と呼ばれるようになったこと
④第 2/3 相臨床試験は21年3月以降に結果が判明すること。
⑤第 2/3 相臨床試験終了後、プラセボ対照の大規模な第 3 相比較試験を行うこと。
特に⑤今まで全く触れられていなかったことで、
これを実施するには時間・人・資金が必要で、
市場にとってはサプライズ要素だ。
これが本日の株価急落の原因だろう。
しかし、仮に大規模治験を実施せずに実用化してしまった場合、
そんなワクチンを誰も打とう思わないだろう。
それ以前に承認されず実用化されない。
このことが正しく理解されれば株価は持ち直すと思われる。
早速PTSでは40円以上株価は戻している。
資料1 新型コロナウイルス DNA ワクチン: 第 2/3 相臨床試験について
現在開発を進めている新型コロナウイルス DNA ワクチンにつきまして、治験施設における治験審査委員会(IRB)において審議・承認されましたら、第 2/3 相臨床試験を開始いたします。本試験では、第 1/2 相試験での用法用量における安全性、免疫原性を、症例数を増やして評価します。また、本試験で用法用量を確定したのち、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)発症予防効果を検証するプラセボ対照の大規模な第 3 相比較試験を実施する予定です。
【新型コロナウイルス DNA ワクチン第 2/3 相臨床試験概要】
概要:健康成人志願者を対象とした、筋肉内接種における治験薬の安全性及び免疫原性の評価のための無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験
目標症例数:500 例(用量 2.0mg:①250 例による 2 週間間隔での 2 回接種、②250 例による 4 週間間隔での 2 回接種、①②はそれぞれプラセボを 50 例含む)
実施施設数: 関西および関東エリアの 8 施設
試験期間: 2020 年 11 月~2022 年 3 月(接種は 2021 年 3 月頃に完了予定。試験期間は、接種後52 週間のフォローアップ期間を含む)