しらいりのぶか

ポンコツ個人投資家の活動記録

アンジェスが開発中のワクチンの第1・2相治験は成功だった可能性が高い。

 アンジェスが現在行っている第1・2相治験の結果は11月中旬に出されることになっている。そして、いよいよその11月中旬がやってくる。多くの人が固唾をのんで待っている。その内容は「第1・2相治験は成功、第3相治験に入る」という可能性が極めて高い。

 そう推理する理由はいくつかあるがその中でも最も大きなものは

「治験結果について今まで何もIRがない」ことだ。

 第1・2相治験はワクチンの有効性と安全性を確かめることを目的に実施される。成功で終わる保証はない。むしろ著名な学者からは「短期間でワクチン開発は無理だ」と言われている。

 そんな状況下で進められる治験でもし有効性が確認できなかったり、安全性に問題が生じたりすればすみやかに公表されるはずだ。もし沈黙をしたまま予定通りにIRを行い、結果は失敗だったと報告すれば、今後の企業活動は継続できなくなる。「便りがないのが良い便り」という諺のとおりだ。

 次の理由は「エメンドバイオ社買収は新株発行によること」だ。

最近アンジェスが買収したエメンドバイオの株主には、アンジェスの新株を発行することになっている。治験に成功しなければ株価は大暴落するにもかかわらずこの条件が成立したということは、少なくともエメンドバイオ社は確証を持っているためだ。

 次の理由は「ワクチン開発事業に200億円の税金、民間投資が行われること」だ。

厚生省から新型コロナワクチン生産体制整備事業として94億円、AMEDから新型コロナウイルスを標的としたワクチン実用化開発研究事業として20億円が助成される。

 タカラバイオは95億円かけてコロナワクチン製造体制を整備しようとしている。

有望と認められなければこれらのことは行われない。

 最後は「予防接種法改正案」だ。

 この改正で製薬企業への損害賠償を国が肩代わりできるようになる。また、ワクチンの有効性や安全性が十分に確認できない場合は接種の努力義務を適用しない規定が盛り込まれている。

 「ワクチンの有効性や安全性が十分に確認できない」という表現を本当にしているのか疑わしいが(11月10日のSankeiBizの記事にはこう記されている)、新型コロナ感染症の流行拡大の緊急対応のため、従来のワクチンの開発手順を省略すると言う政治的決断をする可能性があることは知られていたが、予防接種法改正案はそれを裏付けている。

 アンジェスの第3治験の被験予定者数は数百人で、外国の製薬会社の数万と比べると極端に少なく、この治験計画でそもそも承認されるのか疑問であったが、予防接種法改正ではそれを可能にする。ワクチンの効果と副反応のリスクに関する情報公開を徹底した上で実用化するということだ。

 最近大阪の吉村知事が第4相治験という言葉を口にしだしたこととも符合する。なお以前知事は「治験という名の接種」と言っていた。

 以上により既に第1・2治験成功の結果は出ており、その報告がされるXデーが刻一刻と近づいていると推測する理由だ。